中国科学院(CAS)寒冷・乾燥地環境工学研究所の研究者らが、青海チベット高原で絶滅危惧種のユキヒョウの撮影に成功した。これは、謝教授率いる氷河探査チームによるもので、カンティセ山脈の巴東湖における調査終了後、海抜5,100メートルの草原でユキヒョウを発見。約30枚の写真と約1分間の動画を撮影した。ユキヒョウは大型のネコ科動物で、「ヒョウ」の名前を持っているものの、ヒョウやその仲間に近い種ではなく、独立した属に分類されている。現在の生息数は、世界で3,500頭程度と考えられており、その4分の1が新疆に分布するなど中国での生息数が最も多い。この他、アフガニスタンやインド、パキスタン、タジキスタン等11カ国で生息が確認されている。青海チベット高原のこの地域で、絶滅危惧種のユキヒョウの写真が実際に撮影されたのは初めてのことであり、専門家は、中国におけるユキヒョウの生息分布の研究に非常に重要な発見だとしている。