イギリス気象庁(MetOffice)は、長期的に太陽活動が低下する大極小期(グランド・ミニマム)が地域的気候に及ぼす影響に関する研究成果を報告した。それによると、大極小期が到来すると、地域的に冬季の気温が低下する可能性が高まるが、地球温暖化を停止させるほどの影響はないという。太陽放射量は100~200年の周期で増減を繰り返しており、太陽活動の大極小期が近づいていると予測されている。この研究では、大極小期が到来した場合の2050~2099年の気候を、将来の炭素濃度が最も高い高位参照シナリオ(RCP8.5)に基づきシミュレーションした。その結果、特に欧州北部、イギリス、アメリカ東部などで冬季に気温が低下することが予測されたが、地球規模の気温低下は0.1℃程度であり、温室効果ガス排出による温暖化より著しく小さいことが示されたという。MetOfficeは、「地球温暖化を止めるほどではないが、気候変動への適応に関する意思決定では大極小期の地域レベルの影響を考慮する必要がある」としている。
情報源 | イギリス気象庁(MetOffice) プレスリリース |
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国・地域 | イギリス |
機関 | イギリス気象庁(MetOffice) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | 地球温暖化 | 温室効果ガス | 気温 | 気候 | イギリス気象庁 | 太陽 | MetOffice | 大極小期 |
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