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 神戸大など、生物多様性保全におけるニホンウナギ等の役割を調査

発表日:2020.05.29


  神戸大学、東京大学、ロンドン動物学会および中央大学の国際研究チームは、淡水生態系の生物多様性保全において、ウナギ(ニホンウナギ、オオウナギ)が包括的な「シンボル種」として活用できる可能性を示した。同研究チームは、沿岸や河川で成長する降河回遊魚であるウナギのユニークな生態に着目し、ウナギの保全を契機として、生態系全体の生物多様性保全等につなげる方策の実現可能性を検証した。今回、本州・九州本土、奄美大島の6河川・全78地点(下流~上流)における淡水生物の生息調査や、ウナギと他生物の筋肉の窒素安定同位体比分析の結果から、ウナギは淡水生態系の高次捕食者であり、生物多様性などの評価指標になり得る生物種と考えられ、2016年の国際自然保護連合(IUCN)における決議の概念に当てはまることが科学的な根拠を基に示された。ウナギの保全・回復活動を通じて、ウナギのみならず、淡水生態系全体の修復・保全にも貢献することが期待できるという。

情報源 神戸大学 研究ニュース
東京大学 大気海洋研究所 研究成果
機関 神戸大学 東京大学 中央大学
分野 自然環境
キーワード 生物多様性 | 生態系 | 生息調査 | ニホンウナギ | ウナギ | 回遊魚 | オオウナギ | 淡水生物 | 窒素安定同位体比 | 高次捕食者
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