アメリカの地理学者らのチーム、干ばつと火災によりアマゾン森林の枯死率が上昇、森林伐採と分断化で危険増大との研究結果を報告
発表日:2014.04.14
アメリカの地理学者らの研究チームは、干ばつと火災がアマゾン川流域の森林の急激かつ広範な消失をもたらし、森林伐採と分断化で火災の危険性が増大するとの研究結果を発表した。研究では、8年間(干ばつが深刻だった2007年を含む)にわたり、気候変動の影響を受けやすいアマゾン南東部の50ヘクタールの森林区画で実験的に火入れを行い、樹木の枯死率を調査した。その結果、干ばつ時に火災の強さと範囲が拡大し、成木が4倍以上も枯死したという。これは、厳しい干ばつと火災が重なると、樹木の枯死率が急激に上昇し回復が困難になることを示している。しかし、森林の健全性に関するこれまでの予測モデルには火災の影響が含まれていないため、今後の樹木の枯死量が過小評価されているという。研究では、森林が分断されると周囲面積が大きくなり、周辺の乾燥や燃えやすい草の侵食で延焼しやすいことも判明。森林破壊を食い止めるには、土地管理のための火入れが偶発的に近隣の森林に広がるのを抑制する対策、火災発生時には効果的に鎮火する対策も必要だという。
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