アメリカエネルギー省、水力発電の将来のビジョンに関する報告書を公表
発表日:2016.07.26
アメリカエネルギー省(DOE)は、1世紀以上にわたりクリーンで安価、安定的な電力を供給してきた水力発電の2050年までのビジョンを示す報告書を公表した。これによると、同国の水力発電は、技術の進歩を続け、革新的な市場メカニズムを活用し、環境の持続可能性を重視すれば、水力および揚水発電の総設備容量を2050年には現在の101GWから150GW近くまで拡大でき、特に揚水発電は36GWの追加が可能だという。報告書は風力や太陽エネルギーを利用した発電が急増するなか、その不安定性を補完する電源としての水力発電の発展に着目。健康や環境面でも利益をもたらし、今後2050年までに、温室効果ガスによる被害の回避で2090億ドル、大気汚染に起因する医療や経済損失の回避で580億ドル、電力部門で使う水も30兆ガロン節約できるという。報告書ではまた、今後の水力発電推進に必要な様々な措置を定めたロードマップも提示している。DOEは今回、揚水発電と非発電用ダムの活用に向けた新技術の開発プロジェクトに980万ドルを投じることも発表した。
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