欧州環境庁、都市が気候変動に適応するための資金調達手段の事例を報告
発表日:2017.02.27
欧州環境庁(EEA)は、都市が気候変動に適応するための様々な資金調達方法を、欧州の都市の事例研究を通じてまとめた報告書を公表した。欧州の都市や町は気候変動の適応策を進めているものの、必要なコストを公的資金だけで賄うのは難しく、資金不足が対策の遅れの一因になっているという。報告書では、欧州11都市(アムステルダム、ビルバオ、ボローニャ、ブラチスラバ等)で推進している様々な適応措置の策定・資金調達・実施方法を分析。極端気象による被害から守る各種措置(保水や冷却・断熱効果のある緑地の整備、グリーンルーフの設置等)とともに、資金調達方法として、公的資金の活用から革新的な調達方法(クラウドファンディング、グリーンボンド等)まで紹介している。欧州の多くの都市や町は、老朽化したインフラ設備の交換に迫られており、その整備に気候変動適応の必要性を組み込むことが長期的な節約になると指摘。またグリーンインフラがもたらす自然保護、余暇、生活の質向上等の利点を実際に示すことが資金確保につながるとしている。
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