アメリカの国立研究所など、カリフォルニア州の水系に気候変動が及ぼす影響を調べるプロジェクトを開始
発表日:2017.12.28
アメリカのカリフォルニア大学とローレンス・リバモア国立研究所、ローレンス・バークレー国立研究所は、気候変動が水資源に及ぼす影響を調査するため、シエラネバダ山中の源流からセントラルバレーを流れる河川、貯水池、地下水までの水系を調査するプロジェクトを開始した。これは、将来の水管理に関わる気候、水文、生態系、エネルギー、社会に関する研究を総合するもので、水の貯蔵、水質、地下水の持続可能性を最適化するための情報の提供を目的としている。プロジェクトでは、気候変動に対応するカリフォルニアの源流と農業の水需要の水文感度(気候変動の影響の受けやすさ)を調査の上、妥当な社会的対策を検討する。まずシャスタ川など4河川系を調査し、その知見に基づき比較分析を行う。研究は、降雪量より降水量が増加すると予想される将来の傾向と変動性、水の供給量と時期の変化への生態系の応答、源流集水の応答、地表下の水の貯蔵と利用、水管理・農業当局等の対応、変動要素の水管理能力への影響の解消等6項目を解明する。