カナダ環境・気候変動省、石油・ガス部門からのメタン排出を半減させる規制を最終決定
発表日:2018.04.26
カナダ環境・気候変動省は、強力な温室効果ガスであるメタンの排出削減のため、最大のメタン排出部門である石油・ガス部門の採掘や生産を対象に新たな排出規制を発表した。これはメタンの回収や漏出防止により、2025年までに同部門からのメタン排出を2012年比で40~45%削減するという目標の達成をめざすもので、州、準州、産業界、先住民、その他の利害関係者との協議を経て策定された。政府はこの規制を気候変動対策と経済成長の両面に寄与するものであるとし、見込まれる主な効果として1)石油・ガス業界におけるクリーン技術の雇用の創出、2)年間で乗用車500万台分に相当する2000万トンの炭素汚染の削減、3)石油・ガス関連施設周辺の大気質の改善、を挙げている。石油・ガス業界の厳しい市場環境をふまえ、規制への対応のための技術革新や既存施設の改善に必要な準備期間を十分に設けられるよう、規制の実施は段階的に行う。また1999年カナダ環境保護法の規定により、州と準州は、国の規制と同等の有効性が立証可能であれば独自のメタン排出規制を実施することができる。
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