世界気象機関、気候に関する連続公開講座の初回を開催
発表日:2019.05.09
世界気象機関(WMO)は、気候や環境分野の専門家による公開講座の新シリーズを始めた。2019年5月8日にシリーズ第1回として、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第一作業部会の元共同議長でベルン大学教授のトーマス・ストッカー氏の「将来の気候:地球を守るための知識を築く」と題した講演が行われた。講演では、当面する課題として、基本的な気候システムの解明とともに、観測能力の強化、シームレスな気候予測を可能にする気候モデルの構築、不可逆の大規模変化に至る臨界点(ティッピングポイント)の解明の重要性が強調された。また、新規技術である地球工学については、気候システムに対する危険な介入であるとして、総合的な気候・大気化学モデルによる評価が必要だとされた。講義に続いてパネルディスカッションが行われ、2019年9月の気候行動サミットの準備のための国連特使であるルイス・アルフォンソ・デ・アルバ氏のパリ協定目標達成へ向けての行動を呼びかけるスピーチで締めくくられた。
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