気候変動に関する政府間パネル、海洋・雪氷圏特別報告書の承認へ向け第51回総会を開会
発表日:2019.09.20
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2019年9月20~23日、モナコ政府とモナコ財団のアルベール2世の主催により第51回総会をモナコで開会し、海洋・雪氷圏(地球の凍結部分)特別報告書の承認に向けた検討を行うと報じた。IPCCは気候変動に関連する科学的評価を行う国際機関で、第6次評価報告書の作成に向け2018年10月に特別報告書「1.5℃の地球温暖化」、2019年8月に同「気候変動と土地」を発表し、3番目となる「変動する気候下での海洋・雪氷圏に関する特別報告書」(SROCC)は海洋・沿岸域・極域・山岳生態系への気候変動の影響、生態系に依存する人間社会の行く末、気候変動への適応・回復力強化策等を評価し、3つの特別報告書を合わせ気候変動に関する最新の科学的知見となるという。2019年5月には方法論報告書「2006年IPCC国別温室効果ガスインベントリガイドラインの2019年改良」が完成した。SROCCは承認を経て2019年9月25日に発表され、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第25回締約国会議(COP25)への重要な科学的根拠になるとしている。