アメリカ海洋大気庁、温室効果ガスの濃度が大きく上昇中と報告
発表日:2020.05.28
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、温室効果ガスの濃度を追跡する年次温室効果ガス指標(Annual Greenhouse Gas Index: AGGI)の2019年の分析結果を公表した。同庁は、政策立案者、教育者、一般市民が、気候に与える温室効果ガスの影響を長期的に理解するのに役立つ方法としてAGGIを2006年から発表しており、毎年世界中の数百の大気サンプルを収集・分析してまとめている。AGGIは、産業革命前である1750年をゼロとし、1990年を1.0とする。2019年にはAGGIは1.45に上昇したが、これは人間の活動に起因する大気中に閉じ込められた熱が1990年以降、45%上昇したことを意味する。5種類の温室効果ガスだけで地球温暖化に対する影響の約96%を占めるが、残りの4%を占める15種類の温室効果ガスも追跡している。2019年の分析により、近年、CO2濃度が大きく上昇していることが確認された。CO2濃度の増加率は、1980年代には平均約1.6ppm/年、2000~2009年は1.9ppm/年であったが、2010~2019年は2.4ppm/年に急増し、2019年の1年間では2.64ppm増加した。メタンガスの濃度も2019年は大きく上昇した。
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