世界資源研究所、温暖化目標の達成のためには気候変動対策のさらなる加速が必要と報告
発表日:2020.11.19
世界資源研究所(WRI)は、気候行動の現状を報告した「State of Climate Action」を公開した。同報告書では6分野の21の指標を評価したが、2つの指標を除けばパリ協定で合意した温室効果ガス(GHG)排出削減目標を達成するには進展が遅すぎ、全く違った方向に進んでいる指標も2つあった。GHG排出目標を達成するために必要な緩和策は次のとおりである。1)電力部門:2030年までに再生可能エネルギーの導入を現在の6倍の速さで増加させ、世界全体で電力の38%を供給する石炭火力発電所を現在の5倍の速さで廃止する。2)建築部門:既存の建物の省エネ改修を大幅に加速し、新築の建物の省エネ基準を大きく引き上げる。3)産業部門:2050年までに世界全体でセメントの排出原単位を85~91%、鉄鋼は93~100%削減する。4)輸送部門:2030年までに現在の12倍の速度で電気自動車を導入する。5)森林部門:2030年までに5倍の速さで森林被覆率を増加させる。6)農業部門:増加する人口を養うために生産性向上を加速する。
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