アメリカ環境保護庁、内分泌系撹乱作用のスクリーニング対象として134物質を追加指定
発表日:2010.11.16
アメリカ環境保護庁(EPA)は、内分泌撹乱作用のスクリーニング対象として、新たに134の化学物質を追加指定した。内分泌撹乱物質とは、人や動物のホルモン(内分泌系で生成・分泌され、成長、代謝、生殖を制御する)に対し、干渉・阻害作用を持つ化学物質である。今回の指定物質には、ベンゼン、過塩素酸塩、ウレタン、エチレングリコール、エリスロマイシン等、飲料水の安全上重要な物質や農薬の活性成分などが含まれている。EPAは、農薬登録者や化学物質製造者に対し、これらの物質の内分泌撹乱作用を判断するためのデータ作成を命じ、スクリーニングで得られたデータに応じて追加試験等の対応を行う。EPAは、2009年に1回目として、67の農薬用化学物質についてスクリーニングを実施しており、2回目となる今回の134物質については2011年から企業にデータ提出を求める。ジャクソンEPA長官は化学物質の安全性確保を最優先課題としており、今回の措置もその一環だという。