OECD、対策なければ2050年までに3~6℃の気温上昇、気候変動条約交渉で決断が必要と警告
発表日:2011.11.24
OECDは、世界の温室効果ガス(GHG)排出量が今後40年間で倍増し、世界平均気温は今世紀末までに3~6℃上昇するとの最新の分析結果を発表し、ダーバンでの気候変動枠組条約締約国会議(COP17)における各国政府の決断と行動を促した。OECDは、報告書『2050年までの環境の展望』(気候変動の章を先行発表)で、政策と行動を変更しなければ、エネルギー構成は2050年までに大きく変化せず、大気中のGHG濃度は目標上限を大きく超えて上昇する等の厳しい見通しを示した。他方、意欲的政策を導入すればGHG排出量を70%削減可能で、その間の世界の年平均GDP成長率の低下は0.2%ポイントにとどまるという。報告書は、炭素回収・貯留(CCS)、原子力発電、エネルギー効率の向上、再生可能エネルギー等の技術開発や、気候変動緩和策、排出削減策が遅れるほど、緩和コストは増加すると指摘。また、気候変動に対し途上国を支援する資金メカニズムの財源には、炭素税や排出権取引による収益の充当を提案している。同報告書の全文は2012年3月に公表される。
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