欧州化学物質庁、初の内分泌かく乱物質を含む12物質を高懸念物質に特定
発表日:2011.12.14
欧州化学物質庁(ECHA)の加盟国委員会(MSC)は、認可対象の候補となる高懸念物質(SVHC)として、内分泌かく乱性を理由とした初めての特定となる4-tert-オクチルフェノールなど、12物質を特定することに全会一致で合意した。4-tert-オクチルフェノールの内分泌かく乱性は、環境に深刻な影響を及ぼすおそれがあり、発がん性・変異原性・生殖毒性(CMR)、難分解性・高蓄積性・毒性(PBT)、高難分解性・高生体蓄積性(vPvB)等を有する他のSVHCに匹敵するレベルの懸念をもたらすとみなされた。今回特定された12物質は、MSCの関与を要しない他の8物質とともに候補リストに掲載される。また、MSCは、クロム化合物7種、コバルト化合物5種及びトリクロロエチレンを、REACH規則附属書XIVの認可リストへ追加するECHA勧告案について原則的に合意したほか、ドシエ(書類一式)評価に関する4件の決定案についても全会一致で合意した。