アメリカ環境保護庁、食品等の有機廃棄物とバイオガス生産施設をつなぐオンラインマップを公開
発表日:2012.06.07
アメリカ環境保護庁は、食品等の有機廃棄物を利用したバイオマス発電促進に向けて、有機廃棄物の排出事業者(レストラン、ホテル等)と、バイオガス生産が可能な廃水処理場等の施設を結び付けるオンラインマップを公開した。廃水処理場や一部の酪農場では、嫌気性消化装置を用いて廃棄物を処理することで、メタンを含むバイオガスが生成される。こうした施設で生ゴミや廃油も処理すれば、バイオガス生産を拡大することができ、収入が増えるだけでなく、焼却や埋立地からのメタン発生の抑制にもつながり、温室効果ガス削減にもなる。今回公開されたツールは、廃棄物管理・廃水処理・再生可能エネルギーの各分野に携わる企業や州・地方政府向けに作成された対話型地図で、同国の太平洋・南西地域4州における関連事業者の検索が可能。2008年に「北カリフォルニア電力局」が行った研究では、廃水や農業・食品加工廃棄物から453メガワットの発電が可能で、埋立処分される廃棄物量も370万トン抑制できると分析している。すでに同州ミルブレーでは、油脂類の回収・利用によってバイオガス生産が倍増しているという。