環境省は、「関門航路周辺海域における土砂処分場計画」の環境影響に関する検討書について、平成25年9月6日付けで国土交通大臣に対し、環境の保全の見地からの環境大臣意見を提出した。検討書は、平成23年に改正された環境影響評価法の附則により法改正の経過措置として同法第3条の3で定める配慮書とみなされている。同事業は、国際的航路・国内幹線航路として重要な関門航路の整備（大型船対応）に伴い発生する土砂の処分について、既存処分場が平成30年代前半には受入容量限界を迎えるため、新たな土砂処分場を設置して公有水面を埋め立てるもの。今回の環境大臣では、土砂処分場計画地の近隣に位置する曽根干潟の多様な動植物の生息・生育環境への配慮や、瀬戸内海における埋立ての抑制等について言及している。今後は、事業者が配慮書での検討を踏まえ、事業段階での環境影響評価手続きを進め、その後、事業を実施することとなるという。