GSユアサ、従来比3倍のエネルギー密度をもつ次世代リチウム二次電池の放電に成功
発表日:2014.11.17
(株)GSユアサは、従来のリチウムイオン電池に比べて3倍のエネルギー密度をもつ次世代リチウム二次電池の放電に成功したと発表した。硫黄は、低コスト、資源的に豊富、無害で、1675mAhg-1の高い理論容量をもつことから、次世代リチウム二次電池の正極材料として期待されている。しかし、硫黄が絶縁体であるために、その電極反応における硫黄の利用率が低く、期待される高容量を得られなかった。今回、同社では、ナノオーダーの均一な細孔をもつ多孔性カーボンの孔に硫黄を充填することによって、1000mAhg-1を上回る容量をもつ「硫黄-多孔性カーボン複合体」の合成に成功。さらに、反応中間体(多硫化物)が電解液へ溶解・拡散するという硫黄のもう一つの問題の解決のために有効な技術の開発に成功し、その技術を適用することで、この硫黄-多孔性カーボン複合体電極の容量低下を大幅に抑制した。今回の成果は、この電池を電気自動車に使用すれば、その走行距離が大幅に延びることを意味するという。
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