帝人（株）は、耐熱性や易接着性などに優れたリチウムイオン2次電池向けセパレータを開発したと発表した。リチウムイオン二次電池（LIB）市場は、2020年に8兆円規模の巨大市場に成長すると予想され、特にタブレットPCや電気自動車が普及することにより、LIBのさらなる高容量化、高エネルギー密度化が見込まれている。今回開発した製品は、近年爆発的に普及しているタブレットPCやスマートフォンなどに使用される、ゲル状のポリマー電解質を有するラミネート型LIB向けに開発されたセパレータ（LIBの正極と負極を絶縁し、両極間でリチウムイオンを交換する機能を果たす部材）で、フッ素系化合物のコーティングにより、ポリマー電解質との易接着性や耐酸化性を高め、安全性を確保しつつ、LIBの高出力化、長寿命化を可能にした。同社は今後、LIBセパレータ市場を牽引するタブレットPCや自動車など高容量、高エネルギー密度のLIBに向けて、今後幅広く採用拡大を図っていくという。