沖縄科技大、沖縄のサンゴ礁保全に新たな説を提唱
発表日:2015.12.10
沖縄科学技術大学院大学(OIST)は、沖縄のサンゴ礁保全に新たな説を提唱した。サンゴ礁は、現在、環境変動による地球温暖化などの影響により、危機的な状況にある。OISTでは、2011年に世界で初めてサンゴ(コユビミドリイシ)の全ゲノムの解読に成功し、このゲノム情報を使うことで、他の個体のゲノム解読がとても簡単に行えるようになった。コユビミドリイシは、波あたりが強く、浅い海域に多く生息するため、海流の影響を大きく受けて、幼生は広く分散すると考えられてきた。今回、琉球列島各地で採集した155個体のサンゴのゲノム(遺伝情報)を解読し、沖縄県のサンゴの集団構造を超高精度で解析した。その結果、従来考えられていたよりもサンゴは広く分散しておらず、沖縄周辺では地域ごとのサンゴ礁保護が求められること、歴史的に見ると沖縄本島のサンゴは八重山諸島から多大な影響を受けていること、また、慶良間諸島は歴史的にはサンゴの供給源ではなく、集積地であることが示唆されたという。
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