阪大と名大など、AIでウミネコ目線の撮像を効率化
発表日:2020.10.30
大阪大学・情報科学研究科と名古屋大学・環境学研究科などの共同研究グループは、AIを搭載した動物装着センサロガーの有効性を検証した。小型のセンサロガーデバイスを用いて対象動物の移動経路や行動を記録する手法(バイオロギング)が普及している。しかし、小型の動物に装着するデバイスにはバッテリ重量に制約があり、消費電力が大きいカメラによる連続的なデータ取得は困難であった。こうした課題を踏まえ、同研究グループは、対象動物の行動を機械学習に基づいて判別し、消費電力の小さいセンサとメモリの少ないマイコンでも動作する手法を考案した。実証デバイスを作製し、青森県蕪島に生息するウミネコの採餌行動を検出・撮影した結果、採餌行動を全般的に捉え、虫や魚を捕獲する様子や、他の個体の餌を奪い取る行動など、特定の行動を効率的に撮像できることが実証された。今回の手法は、カメラ以外のセンサを搭載したデバイスにも応用可能で、「知的な生態観測(AI on Animals)」という新概念を投げかけるものであるという。
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