琉球大など、メダカの起源を7,400万年前まで遡及
発表日:2021.08.04
琉球大学などの本邦の5大学・8研究機関およびアジア6カ国の研究機関からなる国際共同研究チームは、メダカの祖先種が分岐した年代と大陸移動に伴う分布拡大プロセスを解明した。メダカ科魚類は日本や東南アジアのみならずインドにも分布しているが、それらの出自は明らかになっていなかった。同研究チームは、世界中からメダカ科魚類を収集し、ミトコンドリア全ゲノムと5つの核遺伝子の塩基配列を解析するとともに、化石情報に基づく分岐年代の推定などに取り組んだ。その結果、メダカ科魚類の系統進化の中で最も古くに分岐した種は西インドの西ガーツ地方に生息する固有種「セトナイメダカ」であり、同種と姉妹関係にある東南アジアや東アジアの種全ての「祖先種」と7,400万年前に分岐したことが明らかになった。この時代に起きた大陸移動説を考慮し、「最尤法」を用いた推定を行ったところ、メダカの祖先種はインド亜大陸(インド半島)に乗って北上し、インド亜大陸とユーラシア大陸の衝突・合体後にアジアで分布拡大していったシナリオが支持されたという。
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