新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）は、小規模地熱発電事業者の設備の最適な運転管理を支援するツール（以下「運転支援ツール」）と、収益向上を後押しするツール（以下「事業支援ツール」）の特長を紹介した。これらのツールは、NEDO事業「地熱発電技術研究開発（2013～2021年度）」の一環として、（一財）電力中央研究所と（一財）エンジニアリング協会が開発したもの。運転支援ツールは、対象設備全体の熱効率解析にかかる労力の大幅な削減や、機器や配管単位での対象設備の健全性評価の実現に資するもので、事業支援ツールは、事業収支の観点から設備の点検・修理時期を最適化するとともに、点検情報やトラブル事例をデータベース化することにより、関係者間での部品調達などの最適化、トラブルの再発防止などに寄与する。勉強会やセミナーなどの開催を通じて、各ツールの広報、普及活動に努めるとともに、さらなる高機能化と汎用性の向上、熱効率解析ソフトとの連携やAI機能導入などを検討し、地熱発電事業への普及拡大と地熱資源の有効利用を推進するという。