住友林業（株）は、大阪市此花区で自社開発技術「貯水槽付植栽トレイ」の導入効果などを検証する。今回の取組は、（公社）2025年日本国際博覧会協会などが公募し、大阪府・大阪市・大阪商工会議所が実証フィールドの調整や費用の助成を行う「夢洲（ゆめしま）における実証実験」に採択された9案件のひとつ。現在、大阪・関西万博の会場となる夢洲をはじめ、大阪市の臨海部や他の人工島（咲洲、舞洲）では万博やその先の活性化に向けたまちづくりが進められている。関係者と協議・調整の上、同社の実証実験は「舞洲」で行われることとなった。ヒートアイランド現象やゲリラ豪雨による浸水被害の緩和を視野に入れ、耐潮性および耐風性がある植物の選定、雨水やかん水の余剰水を効率的に利用する植物育成法を行い、貯水槽付植栽トレイの環境適応性を検証する。同社グループは、2018年にTCFD（気候関連財務情報開示タスクフォース）への賛同を表明し、SBTイニシアティブやRE100にコミットしている。実証実験を通じて万博開催の機運醸成に資するとともに、木造建築物と豊かな緑による環境木化都市の創出、ひいては脱炭素社会の実現に貢献していくという。