ニチバン、電力のグリーン化で定番商品の環境価値を増強
発表日:2021.11.22
ニチバン(株)は、セロテープ®およびセロハン基材の粘着テープの製造に使用する全電力量と、本社・全国7つの営業オフィスで使用する電力のグリーン化を組み込んだ「総合的なCO2削減策(以下「エコサークル」)」を発表した。セロテープ®は戦後間もない1948年に上市され、今や家庭やオフィスで使用する粘着テープの代名詞ともなっている。発売当初から植物由来のセロハンフィルムと天然ゴム・松脂等を主原料とする粘着剤を用いて製造されている。2006年にはバイオマスマーク認定商品となり、同社はサステナビリティ重要テーマとして「セロテープ®が天然素材由来の製品(テープ本体・巻心)であることによる環境課題への貢献」を掲げ、環境に配慮した製品であることを前面に打ち出し、石化由来原料のOPPテープとの差別化を図っている。一方、同社は巻心(原料:再生紙)の回収リサイクルで得た収入とニチバンからの支援金を利用して、NGO団体の協力のもと、フィリピンのマングローブ植林に還元する社会貢献活動も推進している。2010~2021年度現在までの植樹数は累計27万本以上に達し、年間532~937 tの新たなCO2吸収源を創出している(国内事業所のCO2排出量の2.4~4.3%相当)。今回、元来の製品特長や植林を通じたCO2削減効果にグリーン電力の環境価値を加えることで、セロテープ®を中心に据えたエコサークルを描き、カーボンニュートラルの実現に貢献する「循環型のエコロジー製品」としての訴求力を強化する。使用電力のグリーン化は日本自然エネルギー(株)とグリーン電力証書(バイオマス発電由来)を購入する契約を取り交わし、推進していく。2021年度の契約量は3,700千kWh(CO2削減効果:約1,400 t-CO2)で、2022・2023年度は契約量や年間CO2 削減量の増大を見込んでいる。