環境省、中央アルプスのライチョウ繁殖個体数等を発表
発表日:2022.06.17
信越自然環境事務所は、令和4年度中央アルプスにおけるライチョウの繁殖個体数、茶臼山動物園(長野市)への他園からの卵移植について発表した。同省は、中央アルプスにおいてライチョウ個体群復活事業を進めており、2022度は、6月7日から10日にかけて中央アルプス中南部(檜尾岳~越百山等)の調査を実施した。これにより中央アルプス全体で17のなわばりが確認された(令和3年度は8のなわばり)。中央アルプス全体での生息個体数は40個体程度と推定され、まだつがいの片方しか観察できていないなわばりもあるが、現時点で35個体のライチョウが繁殖に参加している見込みであるという。また今回、茶臼山動物園に、いしかわ動物園(4卵)と富山市ファミリーパーク(3卵)から計7卵の有精卵を提供することになった。同省は今年度から、茶臼山動物園と那須どうぶつ王国で繁殖させたライチョウを中央アルプス駒ヶ岳に放鳥する野生復帰事業の実施を予定しており、繁殖が遅れていた長野市茶臼山動物園に、両園から卵を提供するよう要請による。今後、中央アルプスでは6月末からケージ保護事業を開始する予定となっており、那須どうぶつ王国と長野市茶臼山動物園の繁殖状況については状況に応じて各園から報道発表を行うとしている。