《詳細》データをどう見せるか?『土地利用シナリオ』の制作経緯を全公開!!
発表日:2024.06.04
GISは印刷された地図やそれらの画像とは異なり、基盤的地図データの上にさまざまなデータ(レイヤー)を追加し、重ね合わせて表示することができる。また、見たいレイヤーだけを表示して、地理的な要素との関係性や新たな発見を導き出すことも可能である(オーバーレイ解析)。環境GIS(国立環境研究所)では、そうしたGISの利点を引き出すため、「環境GIS+(かんきょうじーあいえすぷらす)」を2022年12月に開設し、データの追加・更新等を進めている。「環境GIS+」は、これまで個別に公開してきたデータをひとつのWebサイト上で重ね合わせ、ユーザーがまとめて閲覧できる仕組みで、手持ちのデータを追加することもできる。現在、大気汚染常時監視をはじめ、さまざまなオープンデータ等が閲覧できるようになっている。各データは随時更新されており、2024年5月に「土地利用シナリオ」のデータも追加された。「土地利用シナリオ(ストーリーマップ形式)」は、人口の減少や分布を考慮した森林や農地などの変化に関する研究成果(大橋ら,2019)に基づいて制作されているが、元データ(3次メッシュ単位)は基盤的地図データとの関係性や親和性が高い。同研究所のGIS制作担当者らは、「ストーリーマップ」で研究成果のポイントを理解し、さらに「環境GIS+」で新たな発見を導き出すといった利活用シーンを描いている。2つの環境GISが両輪となり、「環境データ活用者」のさらなる増加につながることが期待される。
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