J-オイルミルズ 非可食植物によるニートSAF製造に成功
発表日:2025.01.29
J-オイルミルズは、沖縄県に自生するテリハボクとポンガミアの種子から100%バイオマス由来のSAF(持続可能な航空燃料)を生成することに成功した。同社は2022年度より、NEDO事業「バイオジェット燃料生産技術開発事業実証を通じたサプライチェーンモデルの構築」の支援のもと、食料と競合しない植物油脂利用によるSAFサプライチェーンモデル構築および拡大に向けた実証研究を進めている。──テリハボクとポンガミアは、亜熱帯植物に自生する非可食植物で、いずれも胚珠中の油分が多い。同社は今回、テリハボク等が乾燥地や塩分濃度の高い土地で栽培可能な植物資源であることや、それらから生成したSAFが国際品質規格「ASTM D7566 Annex A2」に適合していることを公表した。──現在、航空業界は廃食用油を原料とするSAFの導入を積極的に進めているが、日本国内における廃食用油の供給量には限りがある。本成果は、安定供給が実現し、航空業界のCO2排出量削減に大きく貢献することが期待される。今後、J-オイルミルズは、燃料としての品質向上と環境認証「CORSIA」適格燃料登録を目指し、石油精製事業者との連携を進める。また、栽培実証試験を通じて原料供給量の拡大にも取り組むという。