水道におけるPFOS等フォローアップ調査(国交省✕環境省)
発表日:2025.12.25
国土交通省と環境省は、共同実施した「水道におけるPFOS及びPFOAに関するフォローアップ調査」の結果を公表した。
PFOSとPFOAは環境中で分解されにくく、人体や生態系への影響が懸念されている。国際的な規制動向を踏まえ、日本でも「水道水質管理の重要項目」として注視されている。今回、昨年度の取りまとめ以降に水道事業者等から報告された水質検査値を集計し、給水区域内の水源や浄水場系統ごとの差異に留意し、年度ごとの最大濃度が再整理された。
その結果、PFOS及びPFOAの最大濃度は水源や浄水場によって差があり、同一事業者内でも系統ごとに異なることが確認された。一方、PFOS及びPFOAの濃度は概ね低水準で推移している。例えば、PFOSは全国平均で約0.002 μg/L、PFOAは約0.003 μg/Lであり、WHOの暫定指針値(0.1 μg/L)を大きく下回っている。しかし、一部水源ではPFOSが0.02 μg/L、PFOAが0.03 μg/Lと、平均値の10倍以上の濃度が報告された。こうした高濃度事例は全体の約3%にとどまるが、系統別では最大値が突出するケースもあり、両省は"引き続き監視が必要"としている。