本田技研工業（株）は、同社製品の使用済み部品に含まれるレアアース（稀土類）を、リサイクルプラントの量産工程で抽出するプロセスを確立したと発表した。同社は、これまで、使用済みのニッケル水素バッテリーは熱処理を行い、ニッケル含有スクラップをステンレス原料としてリサイクルしていた。今回、日本重化学工業（株）と共同で、プラントでの抽出技術の安定化に成功したことにより、鉱山から採掘・精製したものと同等純度のレアアースを量産工程で抽出することが可能となった。同プロセスでは、使用済みニッケル水素バッテリーに含まれるレアアースを、80%以上という高い回収率で抽出することができる。同社では、抽出したレアアースを、ニッケル水素バッテリーのほか、自社の製品に幅広く再利用することを目指すなど、さらなるレアアース再利用の拡大に努めていくという。