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 人為的な地球温暖化により、大西洋亜熱帯域の塩分濃度が上昇

発表日:2008.10.24


  大西洋亜熱帯域の塩分濃度の変化は、人間の活動が気候に影響を与えたことが原因だとする研究成果が、イギリス気象庁ハドレーセンターとレディング大学気候システム研究所により、2009年11月発行の「Geophysical Research Letters誌」で公表された。大西洋で得られたデータと気象庁の気候モデルのシミュレーションにより、大西洋亜熱帯域で塩分濃度が上昇していることが分かり、降水量が減少し、蒸発量が増大している兆候が明らかになった。これは、前回2007年の調査で確認された、同緯度における陸上の降水量の減少とも呼応している。塩分濃度の上昇は、自然的な変化の範囲外と見られ、人為的な地球温暖化に起因するものと考えられる。なお、海洋の塩分濃度は、陸上の干ばつや渇水の可能性を把握するのにも役立つ。この研究を率いた気象庁のストット氏は、海洋の変化を理解することで、水循環の変化を知ることができ、降水予測をより正確に行うことができるようになると説明している。

情報源 イギリス気象庁 プレスリリース
国・地域 イギリス
機関 イギリス気象庁
分野 地球環境
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