EU理事会は、プラスチックによる環境、特に海洋の汚染を抑制するため欧州委員会が提案していた使い捨てプラスチック指令案を最終的に採択した。指令の内容は、1)代替品が既に存在する使い捨てプラスチック製品の販売を禁止。対象製品には、綿棒の芯、フォークやスプーン、皿、ストロー、発泡スチロール(ポリスチレン)製の食品と飲料の容器・カップ類、酸化型生分解性のすべてのプラスチック製品等がある。2)プラスチック製の食品・飲料容器、カップ類の消費抑制措置。3)拡大生産者責任をたばこフィルターや漁具に適用し、ごみの清掃費用に充てる。4)プラスチックボトルについて、分別回収目標として2025年までに77%、2029年までに90%を設定。ボトルから離れないキャップの設計や、処分方法などの表示を義務化したほか、リサイクル材の使用比率をPETボトルで2025年以降25%、すべてのプラスチックボトルで2030年以降30%と定めた。指令は官報に公示され、その20日後に発効する。EU加盟国は一部の規定を除き指令を2年以内に国内法化する義務がある。