バラスト水の排出による外来種の拡散の防止を目的とした「バラスト水管理条約」を迅速に履行するため、デンマークの国土・環境計画庁は、海事当局や船主協会と協力していくことになった。バラスト水は巨大なタンクに貯められ、これまで未処理のまま海中に排出されていたため、バラスト水中の生物が外の生態系に広がり、悪影響を及ぼすおそれがあった。同条約は全ての船舶に対して、承認された装置を利用してバラスト水を処理するか、交換するよう義務付けるもので、バラスト水の管理・処理・認定に関する基準等を準備し、技術を開発する必要性がある。今回、関係機関が協力するのは、デンマーク国内で同条約を履行するだけでなく、EU、その他世界各地で条約の普及を図るためで、条約対象分野での知見の拡充、ネットワーク構築にも取り組む。関係機関が協力して実施する様々な活動に対しては、デンマーク環境省が49万デンマーククローネの補助を行う。第1回目の会合は春の早い時期に開催される予定で、現在、行動計画を策定している。同条約は2011年中に発効する可能性がある。