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 EU、生物多様性保護のため野草の種子の販売を承認

発表日:2010.06.28


  欧州委員会は、種子の販売に関する規制を緩和し、保護された生育地から採取した一部の野草の種子(保全用混合種子)の市販を認めるよう提案し、加盟国の承認を得た。これにより、EU域内の自然環境保全と生物多様性保護の取組みが促進される。この種子は、EU生息地指令で特別保全地域に指定された自然または準自然の草地から採取した種子を、EUで開発した栽培技術を用いて農地で増やしたもの。品種証明や純度などの点でEUの種子販売規則は厳しく、野草種子の販売にあたっては規制緩和が必要とされていた。新制度では、販売は可能になったが、生産者は混合種子の販売許可を受ける必要があり、販売する種子は、保存価値のある保護された生育地から採取したものでなければならない。また生産、販売とも原産地域内で行うほか、販売数量の上限も定められ、加盟国は生産者に対し、販売許可の申請予定数量の届け出を義務付ける。トレーサビリティは、封印とラベル表示を通じて確保される。加盟国は、造園や生育地の復元・保全にこの種子を使用するが、種子が採取された地域と同種の生育地で、本来の植生を復元・保全するために使用しなければならないという。

情報源 欧州委員会 プレスリリース
国・地域 EU
機関 欧州委員会
分野 自然環境
キーワード 自然再生 | 生物多様性 | 欧州委員会 | 自然環境 | 造園 | 草地 | 野草 | 種子 | 保全地域
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