積水化学工業(株)と(独)産業技術総合研究所は、室温プロセスでのフィルム型色素増感太陽電池の試作に成功したと発表した。色素増感太陽電池は、二酸化チタンなどの酸化物半導体層に色素を吸着し光電変換層として利用する有機太陽電池で、作成過程の500℃程度の高温は市販の有機フィルムの耐熱性を越えるため、フィルム太陽電池の実現の課題となっている。今回、光電変換層とフィルムの高い密着性と良好な電子輸送性能を実現することで、有機フィルム上の色素増感太陽電池としては世界最高水準の8.0%の変換効率を得た。熱エネルギーの代わりに高速衝突エネルギーによる微粒子結着メカニズムを利用することで、従来の高温焼成セラミック形成プロセスが不要となり、室温でのフィルム化に成功した。耐熱性の低い汎用フィルムや粘着テープのような材料にも成膜が可能で、さまざまなフィルム基板を用いた色素増感太陽電池が製造可能となり幅広い用途が期待される。また、大面積、長尺の太陽電池の大量生産が可能で、低コスト、薄型、軽量、大面積、フレキシブル色素増感太陽電池の生産が実現できるという。
情報源 |
積水化学工業(株) プレスリリース
(独)産業技術総合研究所 プレスリリース |
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機関 | 積水化学工業(株) (独)産業技術総合研究所 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 太陽電池 | 産業技術総合研究所 | フィルム | 色素増感 | 変換効率 | 積水化学工業 | 有機 | 室温 |
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