国立環境研究所は、研究情報誌「環境儀」第84号「ユスリカからのメッセージ 顕微鏡下で識別する環境情報」を刊行した。ユスリカはハエの仲間で、日本国内には1,200種以上生息すると推定されている。ユスリカの幼虫は富栄養化した湖や都市河川に棲み、水中の環境を悪化させるプランクトンの死骸などを餌にするため、水質の環境浄化に役立つことが知られている。また、ユスリカは、汚れた水に棲める種や重金属に強い種など、種によって適応できる環境が違うため、その分布状況から水質評価の指標になると考えられている。同研究所は、1970年代からユスリカの分類学的研究や環境指標性の研究を行っており、さまざまな水域で生息場所の特性や発生消長などの生態学的な知見を報告するとともに、新種記載などにも取り組んでいる。本号では、担当研究員のインタビュー記事・研究成果(Summary)をまじえて、困難といわれることが多いユスリカの同定方法や、いくつかの水域に見られるユスリカの種構成の違い、国際的な研究調査の動向などをわかりやすく伝えている。
情報源 |
国立環境研究所 報道発表
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機関 | 国立環境研究所 |
分野 |
自然環境 水・土壌環境 |
キーワード | 環境浄化 | 湖沼 | 環境儀 | 富栄養化 | 環境情報 | ユスリカ | 分類学的研究 | 新種記載 | 都市河川 | 環境指標性 |
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