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 NEDO 、GI基金事業「スマートモビリティ社会の構築」に着手

発表日:2022.07.19


  新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、グリーンイノベーション(GI)基金事業の一環として、電動車の商用利用を推進する「スマートモビリティ社会の構築」プロジェクトに着手した(実施予定期間:2022~2030年度、予算総額:1,130億円)。GI基金事業は、「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて造成された、総額2兆円の基金を原資とする研究開発事業。背景となる「グリーン成長戦略(策定年月:2021年6月、所管省庁:経済産業省等)」では、産業政策・エネルギー政策の両面から成長が期待される14の重要分野のひとつに「自動車・蓄電池産業」を挙げている。自動車の電動化が世界的な潮流となっており、日本でも電気自動車(EV)、燃料電池自動車(FCV)の普及が加速している。本プロジェクトは、EV等の一層普及を念頭に置きつつ、自動車の利用に由来するCO2排出量の40%を占めているにもかかわらず、乗用車に比べて電動化が遅れている商用車(トラックやバス、タクシー等)に目を向けている。商用車は計画的に運行されており、「稼働率」の高さが求められている。こうした特性が、現行のEV等(航続距離が短く、充電所要時間が長い等)の導入を足踏みさせる要因と見ており、本プロジェクトではコストバランスの改善に資する研究開発・実証を推進する。具体的には、車両導入に伴うイニシャルコストなど(運輸事業コスト)と、配電設備の整備や水素ステーションの設置・運用等の運用等(社会コスト)の双方を許容可能な範囲に収めるという前提のもとで、商用利用時のデータを活用した運行管理と一体的なエネルギーマネジメントシステムを検討するとともに、それを支えるシミュレーション技術の研究開発などに取り組む。本プロジェクトについては、2022年3月に個別計画「自動車関連プロジェクトの研究開発・社会実装計画(経済産業省、国土交通省)」が策定されている。今回、同計画に基づき、「電気自動車・燃料電池車の導入に向けたエネルギーマネジメントと車両運行管理を最適化するシミュレーションシステムの構築(産業技術総合研究所ほか3者)」など8テーマ(実施予定先)を採択している。

情報源 新エネルギー・産業技術総合開発機構 プレスリリース
機関 新エネルギー・産業技術総合開発機構
分野 環境総合
キーワード EV | FCV | 商用車 | 稼働率 | グリーン成長戦略 | 2050年カーボンニュートラル | 自動車・蓄電池産業 | 運輸事業コスト | 社会コスト | 自動車関連プロジェクトの研究開発・社会実装計画
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