環境省は、日本における令和3年のダイオキシン類の排出量の目録(排出インベントリー)を公表した。この目録は、ダイオキシン対策推進基本指針及びダイオキシン類対策特別措置法に基づき、毎年整備することとなっているもので、今回は、ダイオキシン類(PCDD、PCDF、コプラナーPCB)を対象に令和3年の排出量をとりまとめている。ダイオキシン類対策特別措置法第33条第1項に基づき定められた「我が国における事業活動に伴い排出されるダイオキシン類の量を削減するための計画」では、ダイオキシン類削減目標量(大気への排出のうち火葬場、たばこの煙、自動車排出ガスを除く。)は、当面の間、176g-TEQ/年とされている。令和3年の排出量は96g-TEQ/年となっており、令和2年の排出量(98~100g-TEQ/年)に比べ減少した。なお、TEQ(毒性等量)とは、毒性が明らかになっている29種類のダイオキシン類について、最も毒性が強い2,3,7,8-TCDDの毒性を1として換算し、足し合わせた値をいう。