アメリカ環境保護庁(EPA)は、2009年3月25日、「化学物質の毒性評価のためのアメリカ環境保護庁戦略計画」を発表した。これは、ヒトの健康と環境の保護をさらに徹底するために、同庁が規制や政策に関する決定の根拠とする科学分野を一層充実させるための新たなアプローチを提示するもの。戦略計画では、分子生物学、ゲノミクス、そしてコンピューター・サイエンス分野での最新の成果を利用した新しい毒性試験方法を採用して、EPAが化学物質や化合物のリスクを評価できるようにするという新しい科学的アプローチの概要が示されている。これが完全に実行されると、EPAは環境中の何千種類という化学物質について、潜在的な影響を迅速に検査できるようになる。また、この戦略により、EPAの科学者は、同じ化学物質に対して、子供が大人とどのように異なった反応を示すかを考察できるようになる。これにより、子供の健康保護の強化も図られると期待されている。