国際エネルギー機関(IEA)は、再生可能エネルギー(以下、再エネ)市場に関する分析及び予測を発表し、2018年から2023年にかけて再エネの中で新型バイオエネルギー(薪や木炭等の在来型バイオマス以外)の成長が最も著しいとの見通しを示した。2017年には、熱及び運輸部門での普及拡大を背景に再エネ消費量全体の約半分を新型バイオエネルギーが占めたという。同時に、IEAは、持続可能なエネルギーシステムにおいて同エネルギーが果たし得る重要な役割があまり認識されておらず、なお一層の普及に向けた政策努力が求められるとの見解を示した。IEAによると、再エネ全体も電力部門を中心に成長が続き、2017年は発電増加量が過去最高の178ギガワットに達し、世界の発電増加量に占める割合が初めて3分の2を超えた。2023年には再エネが世界のエネルギー消費量増加分の4割かつ発電量全体の約3分の1を占める見通しである。IEAは、気候目標等を達成するには、これら3部門で再エネの普及を加速させる必要があると報告している。