イギリス自然環境研究会議、熱帯大西洋上空での温室効果ガス破壊現象を確認
発表日:2008.06.28
熱帯大西洋上空の大気低層で、最新の気候モデルの予測を50%も超える大量のオゾンが破壊されている、との研究結果が、2008年6月28日発行の「ネイチャー誌」で発表された。この研究は、イギリスの国立大気科学センター(NCAS)、ヨーク大学及びリーズ大学の共同研究チームによるもの。研究チームは、調査機を熱帯大西洋上空に飛ばし、様々な高度でオゾンを測定。その結果、波しぶきや海洋性の植物プランクトンから排出された臭素及び酸化ヨウ素がオゾンを破壊し、オゾンの破壊によりメタンを破壊する化学物質が発生することが明らかになった。大気低層のオゾンには温室効果があり、メタンも温室効果ガスの1つであることから、この研究成果は温室効果ガス削減の観点から重要な知見となる。このような新しい化学的知見を気候モデルに組み込むことで、オゾンやメタンをより正確に推計し、将来の気候予測を改善することができると期待されている。
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