2012年の極端気象現象の半分に人間起源の気候変動も寄与、アメリカ気象学会が研究結果を公表
発表日:2013.09.05
2012年に世界各地で発生した極端な気象現象12件の原因を分析した報告書を、アメリカ気象学会が発表した。報告書は、世界の18の研究チームが参加し、アメリカ海洋大気庁の科学者らがまとめた。それによると、干ばつや異例の大雨など極端な気象現象の発生と強さは、気候・気象の自然の変動といえるが、分析対象の約半数で、人間活動の温室効果ガスによる気候変動も寄与していることがわかったという。たとえば、アメリカを襲ったハリケーン「サンディ」では、大規模な高潮が満潮と重なって洪水が発生した。現在、サンディ並みの洪水が発生する年間確率は、気候変動に伴う海面上昇によって、1950年に比べ倍増している。また、北極海氷面積の縮小は気温・海水温の上昇によるが、これは自然の変動では説明できない。一方、7月の中国北部および日本南西部での極端な降雨は、主に自然の変動によるという。加えて、科学者らは分析方法の長短を比較するため、同じ現象を複数の方法で分析し比較した結果、方法は異なっても評価にはかなりの一致がみられたという。
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