オランダ環境評価庁、温暖化の原因に関する科学者らへの調査結果資料を公表
発表日:2015.04.10
オランダ環境評価庁(PBL)は、2012年に科学者1868人を対象に実施した気候変動に関する質問票調査の詳細な結果を公表した。主な調査結果として、温暖化の主要な原因は人為起源の温室効果ガスであるという点で幅広い意見の一致が見られ、この一致は、特に査読済み論文の数が多い科学者の間で強くみとめられたという。今回公表された調査結果の資料では、計31の質問と回答が掲載されており、例えば、平衡気候感度(ECS)の推定値と推定幅についての質問と回答もその一つである。ECSは、大気中CO2濃度が2倍になり気候系が平衡状態に達したときの温度上昇を指し、今後の気温上昇を予測するうえで重要な数値である。大部分の回答はIPCC第5次評価報告書で示された推定幅(1.5~4.5℃)と極めて近かったが、IPCCの気候科学への不支持を表明している科学者はこれより大幅に低い値を回答したという。資料ではその他、社会における気候科学の役割、地球温暖化への太陽の寄与等に関する質問と回答がまとめられている。
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