EU、2030年の気候目標のため加盟国で努力を共有する規則案に暫定合意
発表日:2017.12.21
欧州議会とEU理事会は、温室効果ガス排出量をEUの2030年気候目標に合わせて削減するため、加盟国で努力を共有する規則案に暫定的に合意した。EUは2030年までに温室効果ガスを1990年比で40%削減する目標を定めている。今回の規則案は、その目標達成を目指し、全加盟国に対しEU排出量取引制度(ETS)対象外部門の2021~2030年の拘束力のある削減目標値を定めたもので、先日合意したLULUCF(土地利用、土地利用変化及び林業部門)からの排出に関する規則案とともにEUの気候政策で中心的役割を果たす。具体的には、ETS対象外部門の排出量(特に輸送、建物、廃棄物、さらにCO2以外の農業からの排出)の30%削減(2005年比)を目標とし、加盟国間で削減努力を公正に配分できるよう、国別の年間排出目標を主に一人当たりGDPに基づき設定している。また、各国が費用対効果の高い方法で目標を達成できるよう、遵守規則や柔軟性措置も用意された。暫定合意は、このあと欧州議会とEU理事会が正式に承認する必要がある。