英国政府は、2050年までにネット・ゼロへの道筋をつけ、世界の気候変動への取り組みをリードするため、2030年までに温室効果ガス（GHG）排出量を1990年比で68%削減するという新たな野心的目標を発表した。英国のこの新たな目標「国が決定する貢献（NDC）」は、主要経済国の中で最も速いペースで排出量を削減することを約束するものであり、前回のNDCで約束した53%よりも野心的な目標となる。過去10年間で、英国は先進国の中で最も炭素排出量を削減し、2050年までに排出量をゼロにすることを法制化した最初の主要国となった。同発表は、2020年12月12日に開催される「気候野望サミット」に先立って行われたもので、同サミットでは、2021年に英国で開催する「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議（COP26）」に向けて、世界各国が野心的なNDC、あるいはその他の気候変動に対する計画を提出することを求めている。なお、英国は国際的なクレジットは利用せずに、国内での行動を通じてNDCを達成することを考えている。