〈PFAS〉京都・犀川で基準値の126倍 対策を行ったものの高濃度
発表日:2023.09.29
京都府は、綾部市内の犀川(さいがわ)やその支流で有機フッ素化合物(PFAS)の再検査を行った結果、最大126倍となる1リットルあたり6,300ナノグラムのPFASを検出したと発表した(代表物質であるPFOS・PFOAの合算値)。PFASは、フライパンや食品の包み紙など身近なものに使われてきたが、体に蓄積することから有害性が指摘されており、現在、国内で製造禁止となっている。曝露した動物の胎児に影響を及ぼすことなどの報告もある。2023年9月19日に京都・犀川の支流で国の暫定目標値を大きく上回る2,800ng/Lが検出され、綾部市内では犀川周辺の住民に対し水質検査を行うまでは地下水の飲用利用を控えるよう呼び掛けていた。今回、9月20日に事業者がPFAS除去のための活性炭交換を行う対策が完了したとして、水質の再検査を行ったが、前回を上回るPFASが検出された。前回2,800ng/Lが検出された支川天野川では6,300ng/L(目標値の126倍)であった。事業場放流原水は前回調査より微減の36,000ng/L(前回49,000ng/L)。天野川合流後の犀川の各地点では暫定目標値を下回り、前回調査時よりも低い値となった。PFASが検出された地域では、市民などにより自主的に血液検査が行われている処もある。