ウナギの稚魚は成長するにつれて捕食圧に強くなる!
発表日:2025.01.17
長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科の研究チームは、ニホンウナギ稚魚が捕食魚のエラの隙間から脱出する能力の発達変化を明らかにした。──同大学の研究チームは、バリウム検査を用いてニホンウナギ(絶滅危惧種)の稚魚が捕食された際の脱出メカニズムを解明している。本研究では、ニホンウナギ稚魚はシラスウナギ期の早い段階では脱出できないが、発達が進むと脱出が可能になることを明らかにしている。また、クロコ期、黄ウナギ期といった成長につれて、捕食魚に飲み込まれる前の攻撃回避能力も急激に上昇することも発見した。──本成果は、捕食者に捕獲された後に消化管内から脱出する行動変化を発達の観点から解き明かしたものであり、どのような発達段階にある個体を放流すると生き残りやすく、より高い放流効果が得られるかといった、ウナギの新たな保護・資源回復方向を示唆するものとなっている。
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