三菱樹脂(株)、可塑剤が溶出しにくい業務用食品包装ストレッチフィルムを開発
発表日:2012.03.05
三菱樹脂(株)は、スーパーマーケットでの食品包装等に使われるポリ塩化ビニル製の業務用ストレッチフィルムにおいて、植物由来原料を主成分とする可塑剤を採用することで、フィルムからの可塑剤成分の溶出量を大幅に抑制できる製品を開発した。同社の従来品をはじめ、一般的なポリ塩化ビニル製のストレッチフィルムには、柔軟性や粘着性を高める目的で、製品の約3割程度に可塑剤が添加されており、脂分の多い加工食品などを包装した場合には、微量の可塑剤が溶出すると確認されている。この溶出については、食品衛生法と業界自主基準により、人体に影響がない可塑剤の溶出量と種類が規定されており、同社製品もこの基準を厳守しているが、同社は、消費者にとってより安心・安全な製品の開発を進めてきた。今回の新製品は、フィルムが食品の脂分などに接した場合にも可塑剤の成分が溶出しにくく、同社従来品と比べて溶出量は約半分で、包装適性などの品質面は同等レベルという。また、フィルムが薄くなることで製品重量が約1割減り、廃棄量の削減にもつながるという。同社では今後、市場での性能評価を行い、2012年秋に同製品の販売を開始する予定。
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