デンマーク気候・エネルギー・建物省は、これまで化石燃料に依存して来た重工業等の、再生可能エネルギーや地域冷暖房利用を促進するため、総額5億ユーロを支援する法案を、2013年2月18日に議会に提出した。このうち3350万ユーロは本年中に、以後2020年まで毎年6700万ユーロが支援されるという。その使途は、1)製造工程のエネルギーを、化石燃料から風力や太陽光発電、バイオガス、バイオマス等の再生可能エネルギーに転換できるよう企業に投資、2)企業の地域冷暖房利用推進、3)再生可能エネルギー使用拡大と省エネ効率向上をセットにした投資を企業へ奨励、4)発電所の、石炭からバイオマスへの燃料転換を助成し、転換した発電所から電力を買う企業に還元、の4つである。この脱化石燃料促進より、年間100万トンの二酸化炭素の排出削減を目指すという。同省の大臣は、「再生可能エネルギーへの転換は、気候保護に有効なだけではなく、価格上昇が続く化石燃料への依存から脱却することにより、企業の競争力強化にもなる」と述べている。