生物多様性条約(CBD)は、セネガルが「遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)に関する名古屋議定書」を批准し、批准国が計73カ国になったと発表した。うちアフリカの批准国は計32カ国となり、議定書実施への強い決意が示されたという。2016年9月までに批准した国々は、2016年12月に開催される名古屋議定書第2回締約国会議の意思決定に参加し、議定書の世界的な実施を更に進めることができる。またCBDは、南アフリカがインドに続き世界で2番目の「国際的に認知された遵守証明書」(IRCC)を発行したことも報告した。今回、南アフリカ環境省(同国の権限ある国内当局)が、カンナと呼ばれる植物と関連する伝統的知識への、商業目的のアクセスを認める許可証を発行した。議定書の下では、アクセス許可証(又はそれに相当するもの)の発行は、遺伝資源へのアクセスが「事前の情報に基づく同意」に基づき、「相互に合意する条件」が設定されている証拠となる。許可証発行の情報がABSクリアリングハウスで公開されると、自動的にIRCCと見なされる。